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うわさの床屋Vol.7 演劇+映画=驚愕の2本立て
うわさの床屋

東京 1997. 3. 1- 3. 9 下北沢ザ・スズナリ
演劇のみ 前売 3000円 当日 3200円
演劇+映画 前売 3500円 当日 3700円

仙台 1997. 4.27 エルパーク仙台スタジオホール
演劇のみ 前売 2500円 当日 2800円


可笑しくて、やがて哀しき人生を生物学的ミクロの残酷世界で描く物語。
戦慄と笑撃の最新舞台「うわさの床屋」と疾走するバイオパンク映画「オルガン」!!


Cast
不二稿京、長谷川公彦、奈佐健臣、塔嶌昭三、藤本かずし、水口真光、大内貴、戸田克彦、金濱夏世、坂田恭子、近藤太
大久保了

Staff
作・演出/不二稿京 照明/瀬戸光信 音響プラン/奈佐健臣 音響オペレーター/藤本かずし 舞台美術/長谷川公彦 舞台監督/渡辺直樹 宣伝美術/不二稿京 印刷/紙谷印刷 制作/塔嶌昭三、藤本かずし 協力/龍前照明 協賛/(有)ジェイウォーカー

「うわさの床屋」スチール
「うわさの床屋」スチール
「うわさの床屋」スチール
「うわさの床屋」スチール
「うわさの床屋」スチール

199Ⅹ年 北海道。某大学病院内、生体防御研究室付属病棟。真夜中の病室の壁にスライドを映写し、入院患者の青年に見せている看穣婦。そこには血管中を循環する夥しい数の免疫系の細胞群が映し出され、看獲婦の声が官能的に学術書の解説文を囁いている。そんな或る日、看護婦が担当する患者らの治療に関し警察の内偵が入り、大学側の隠蔽工作によって人体実験の噂の流れた治療はその看獲婦による医療過誤として扱われ、責任を負わされてしまう。

数カ月後、東京。商店街の外れの、裏の古木にのしかかられるようにして建っている忘れられたような古びた床屋。買物客の賑わいもその床屋の前に来るまでには途絶え、訪れるのはボランティアで独居老人に健康飲料を配達しているおばさんだけ。

ある日暮れ、若い男を連れた少し疲れた風の男の客(沢渡)が訪れる。床屋椅子に身を委ねる沢渡の髭を当たるうち、その美貌に奇妙に引き寄せられていく老床屋。やがて、古ぼけたその店は似付かわしくない若い主人(沢渡)に取って代わられ、男の快活な風貌がしだいに馴染み客を集めるようになっていた。だが、月日が経つうち、その床屋には幾つかのおかしな噂が囁かれるようになる。

    バーバー清水の若い床屋はかつてとある大学病院でフランケンシュタインを創っていたらしい・・・
    床屋の常連になれば私的にエイズ検査をしてくれるらしい・・・
    おかしな無言電話が掛かり続けているらしい・・・
    若い床屋は清水のじいさんの孫じゃぁなくて、ただのホモらしい・・・

店を訪れる客から噂は若い床屋の耳にも入るが、噂は笑い話のネタになって店内を賑わすだけで、ときに勘違いしてやってくる珍客に悩ませられながらも、ありきたりの床屋の空気は壊せない。しかし時折掛かってくる舞言電話ばかりは噂を煽るように鳴り続け、若い床屋のイライラを募らせる。ある時、客の口から噂を流しているのが以前床屋に通っていた健康飲料の配達おばさんであることをつきとめた若い床屋は、張り込みを買ってでた常連客らの協力でおばさんを吊し上げるが、逆におばさんの説く健康飲料の講釈に心服させられた皆の熱気に阻まれ、噂の件はうやむやになってしまつ。相変わらずの常連客で賑わう噂の床屋。だがそこヘプノンペン帰るりの警官だと自称する男(赤木)が現われ、赤木の執拗な嫌がらせに常連客の足はしだいに遠退く。誰もいない店の中で、一人鏡に向かい歪んだ鏡の中の自分を見ている若い床屋。そこに映っているのは誰ともしれぬ脆弱な怯えた目を光らす少年だった。

それから数日後の大雨の降った晩、店の裏の古木に雷が落ち、屋根を押し潰された店の中で遠くの養老院にいるはずの老いた床屋が、二人の男と女が一人、刺殺体になって転がっている脇にしゃがみ込んでいた。女は、警察病院を脱走していた元看護婦で、若い床屋とその連れの居候は、大学病院の医師と患者だったらしいいと噂された。死んだ二人が同じ名前の男だったことが、噂の床屋の最後の秘密めいた噂話として町内の皆の暇つぶしとなった。


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