週刊オルガンヴィトー
毎週水曜日発行  2011年6月13日初号発行[9月14日(水)14号より、月曜日から水曜日に変更しました]

週刊オルガンヴィトーが復活しました。今後とも宜しくお願いいたします。
週刊オルガンヴィトーとはオルガンヴィトーの劇団員によるページです。「表現者」としての修行の一環として、感じたことを何でもいいから書き記すことにより、自分の想い、考えを具体化するといった趣旨のもとに始まったものです。

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2011年12月28日(水)(29号)[30日(木)Rev.2]

 
 

「三匹の」  ロキ不二稿(ろき ふじわら)
三匹 前から 三匹 後ろから
ひーちゃん、みーちゃん、おうちゃん、がうちにやって来て三カ月。
近所のおじいさんが庭に来る子猫に縁側でこっそり餌をあげていたけれど、
娘婿が動物嫌いで、家族に責められて、どうにもならなくてうちで引き取った。
逃げまどう子猫たちが、一匹一匹捕まえられるのを、涙ぐんで見ていたおじいさん。
みんな今、のんびりしているよ。大丈夫だよ。
おじいさんは寂しくて、それから時々、公園のベンチで年取った大人しい野良猫を
うれしそうに膝に乗せているのを見かけた。

ひーちゃん、みーちゃん、おうちゃんは相変わらず三匹でくっついている。
女の子だからかとても大人しい。
何か変わった顔の柄のせいか、里親募集の会で人気なくて
うちでずっと暮らすことになりそうだ。

「新入りの」  ロキ不二稿(ろき ふじわら)

かんちゃんは、神田川のほとりで弱っていたのを
茶太朗が抱いて連れてきた。一週間前の凍える寒さの夕方だ。
「へんな格好で子猫が座り込んでいたんで、骨が折れているのかなと思ったけど、
そうじゃなかったんですが、なんか弱っていたんで・・、
でも、すごく大人しいから抱っこして連れてこれました。」
茶太朗は子猫だと言ったが、かんちゃんは衰弱した成猫だ。
飲まず食わずでさまよって、肉も骨もこけ落ちて小さくなった猫。
良かったね、良かったね、茶太朗と会って。
今はいつも私の膝元の温かい毛布の上で、うつらうつらのかんちゃん。
大きくなあれ、ふとっちょになあれ。

「立ち読み」  高橋 茶太朗(たかはし ちゃたろう)
最近、仕事先の近所のコンビニで立ち読みすることが多くなりました。
と云うのも、この12月から仕事先の自転車置き場に自転車を置くことができなくなってしまい、近所の自転車置き場を月極めで借りようとも思ったのですが、ここはポジティブシンキング、折角だから体力づくりのためにも歩いて行こう、さらに、どうせだったら、小走りで。
という訳で、職場まで走っております。自転車で20分のところを、走って約30~35分で行ってるのでなかなか優秀ではないかと。歩くと45分~50分くらい。

歩いても間に合う時間に出発しているので、走って行くと、結構早く着いてしまいます。プレハブの二階に集合なのですが、肉体労働者の集まりのせいか、喫煙率が高く皆ばかばか吸うので、吸わない私にとっては、走った後の、酸素をたくさん必要としている時に、煙く辛いので、朝礼までは近所のコンビニで時間を潰しております。

何故コンビニで立ち読みが多くなったかという、長くてどうでもよい説明がようやく終わったのですが、という訳で、立ち読みです。

何気なく手にした「インド式計算暗算ドリル」。買ってしまいました(昔からどうも暗算が苦手で、暗算の速い人には憧れがあります)。
な、な、なんとぉ・・・、2ケタのかけ算がスラスラ暗算できるようになる(との謳い文句)そうです。これは買いだぁっ!
で買ったものの、まだ全然やってません。このお正月時間をつくって暗算マスターとなりたいものです。

また、何気なく手に取った来年の「神宮館高島暦」(運勢は気になるものの、あまり気にしないのでこちらは買いません)。来年は本厄も開け、活動時期に入るそうです。
そう云えば今年は厄年だったと気付いたのですが、震災やその後の原発問題に比べれば、個人的にはストレートネックで右手が痺れる以外は大病もなく(金欠病ではありますが・・・)、つつがなく過ごせました。
ニャンコとの別れもたくさんありましたが、たくさんのニャンコと出会いました。
役者としても、自分のすべき課題が具体的に分かったような実のある一年だったと思います。

日々のジョギングで益々体力も付いてきそうですし、気力体力充実し、来年は益々活発に活動したいものです。

それでは、皆様、良いお年をお迎え下さい!

「イヴはライヴ」  塔嶌 昭三(とうじま しょうぞう)
12/24日は、最近毎月恒例になっている関口誠人さん(元CCB)のオープンマイクイベントが行われました。
先月は幻探偵2の公演期間中だったため芝居のセットのままという異様な雰囲気の中で、スタート1時間位は出演者が、あまり来ていないので幹生がキーボードを弾いて学芸会でやった「河童の雨乞い」を何故か歌ってしまいました。思えば初の親子共演でインターネット生中継されてしまいました。
今回は「クリスマスイヴはまたライヴだよ」と言ったら、ガックリして「お祖母ちゃん家で過ごします。」と行ってしまいました。
そんなイヴの日でも結構、出演者も集まり常連さんも出来つつあるので、青の奇蹟の新しい名物になって行くのかも知れません。

「年末」  水口 真光(みずぐち まさみつ)
クリスマスが終わり、すっかり年末です。
「幻探偵2」の公演も終わり、僕は日々清掃会社でビンの回収、ではなく古紙の回収に励んでおります。古紙の作業員が諸事情で一人いなくなり、急遽ビンから古紙に変えられてしまったのです。年末の古紙回収は量が半端じゃなく、内心なにもこんな時期に移動にならなくてもと愚痴りたい思いではありますが、まぁそんなことを言っても仕方がない。なんとか頑張って乗り越え、気持ちよく年が越せたらと思います。
それにしても、今年は十二月に入ってから肋骨のヒビに足の捻挫と立て続けに怪我をしたり、急に何も知らない新しい仕事を振られたりと、なんだか大変な感じでした。う~ん、なぜだろう。それらしい心当たりはないけれど、行いが悪かったのか。
しかしふと気がつくと、オルガンヴィトーに戻り再び演劇に取り組み始めて、あっという間の一年が経っていました。そして今書いていてまた気がつきましたが、これが今年最後の週間オルガンヴィトーなんですね。
来年もまた、今年の課題を引き継ぎつつ気持ちを新たに頑張りたいと思います。今年一年ありがとうございました。来年もまた宜しくお願い致します。簡単な挨拶ではありますが、では、よいお年を。
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「オルガンヴィトー一年生」  梅田 喬(うめだ たかし)
今年はオルガンヴィトーと出会い、作品づくりを学んだ一年でした。
一年前はオルガンヴィトーのことは知らなかったので、
つくづく縁とは不思議なものだなあと思います。

6月のトンマホークから始まり、12月の幻探偵2まで
エチュードの発表会も合わせれば7,8本の作品を人前でやったことになりますね。
来年はもっとやりたいなあ などど画策しております。

どういう訳か役者をやりたい性分に生まれたきたので、
来年はもっと充実した気持ちで取り組めるようにいろいろ行動したいと思います。

今一度シンプルな基本に立ち返る。

演じたい → 見てもらいたい → 伝えたい

んーあとは少しのお金が欲しい
チャップリンも言ってたので…(笑)

良いお年を。

「年の瀬」  黒木 翔(くろき しょう)
今年もあと三日となった今日この頃皆様如何お過ごしでしょうか?

昨日風呂の中でやり残したことはないかなといろいろ振り返ったのですが、結果やり残したことだらけだという事が判明しました。これはかなり重要問題なのではないか!

あと三日でまとめて、一つ一つ具体的にしていきます。

先ずは月曜から年明けまでの連勤を乗り切らなければ!!よしっ。ではみなさま良いお年を。

 
 
 
 

■編集後記■[高橋茶太朗]
◆震災で大変な状況となった今年の日本。まだまだ復興に時間がかかりそうです。
◆福島の原発事故を発端として、様々な問題が浮き彫りとなってきました。
◆ここ世田谷でも、原発事故とは全く関係のないところで、放射線量の多い場所が、何箇所もでてきました。弦巻や八幡山で放射線を浴びながら、何も知らずそこで過ごしてきた方々の健康被害のことを考えると、原発に限らず、放射線を扱う事の自体の恐ろしさが表面化したように思います。

 ↑ 編集後記で、誤解招く文章がありましたので、削除いたしました。不愉快な思いをされた方々には本当に申し訳ございませんでした。

◆お隣の国でも指導者が亡くなり、今後の動向が気になるところです。事態が好転するような動きがあれば良いのですが
◆世界的にもギリシャを発端とした不況の波。来年はどうなりますでしょうか?
◆今年最後の週刊オルガンヴィトーとなりました。皆様良いお年を!
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2011年12月21日(水)(28号)

 
 

「ひと波越えて」  ロキ不二稿(ろき ふじわら)
幻探偵Ⅱが終わった
そうだな
生まれて消えてゆく
芝居は幻そのもの

最終週の土曜日、
師、唐十郎氏が観に来てくださった。
終演後、唐さんにご挨拶していたら、
ちょうど同じ日に観に来てくれていた大先輩大久保鷹氏と
三人で写真を撮ってもらうことになって、
並んで立っていると、
唐さんが不二稿の背中に腕を回して寄り添うポーズ
なんとやさしい
逃げ去った弟子 不二稿に
こんなしてやり続けていることへの
プレゼントなのかな
唐さんに自分の芝居を観てもらうなど
生涯無いと思っていたのに
しかしそれも幻のように
現実感薄く
ただ緊張で
胸一杯で

ひどく疲れが溜まっている自分がいた

「2011年版『幻探偵2』公演終了」  高橋 茶太朗(たかはし ちゃたろう)
「幻探偵2」公演終了しました。ご来場いただいた皆様、どうもありがとうございました。
諸々残務は残っておりますが、今日後片付けも終え、「幻探偵2」終了した感を感じております。
今回は前回とは違う役を演り、また、自分が以前演った役を他の人が演るのを観、とても勉強になりました。
来年は、大分気合を入れてかからねば実現できないような公演スケジュールとなりそうなので(できれば映画の方もかかれれば更に忙しく)、辰年に相応しく、ドラゴンの如く飛躍の年にしたいと思います。
今後のオルガンヴィトー、ご期待下さい!

「公演を終えて」  塔嶌 昭三(とうじま しょうぞう)
幻探偵2の公演、無事千秋楽を迎えることができました。狭い会場にたくさんの方にお越し頂き有難うございました。
私は受付と照明と宴会料理を担当しているのですが、全く別のジャンルで、それぞれの準備も別物なので漏れがないかドキドキです。
とにかく頭の切り替えが大変でパニックになる事も前はありましたが今回は馴れて来たか、少し落ち着いて出来ました。
なのでお客様の顔も結構覚えていますよ。
また、来て頂けるときは打ち上げにも遠慮無く参加して下さい。お待ちしています。

「『幻探偵2』が終わりました」  水口 真光(みずぐち まさみつ)
「幻探偵2」が無事終わりました。御来場下さった方々、本当にありがとうございました。
バラシ作業も一通り終え、心身共にかなり限界になってはいますが、ご協力頂いたアンケートはとても好評だったようで、ひとつ山を乗り越えたような感慨があり、今はとにかく安堵の思いでいっぱいです。関係者の皆様、お疲れ様でした。
また次回公演、今回御来場下さった方々もそうでない方々も、是非宜しくお願い致します。
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「水芝居という体験」  梅田 喬(うめだ たかし)
『幻探偵2』が終わり、片付けと大掃除を一緒にやっております。

ご来場の皆様、本当にありがとうございました。
そして関係者様各位、ご協力ご支援感謝いたします。

気付けばもう年末なんですね、千秋楽は特別寒くて、これ以上はえらいことになるっ と思っていたところです(笑)

やはり水芝居なので、夏に!野外で!やりたいと話しています。

来年はぜひ実現させてみたいです。

また舞台写真が出来ましたら、徐々にアップしていこうと思います。

キャンセル待ちでご覧になれなかった方、応援メッセージを下さった方、少しでも雰囲気が伝われば幸いです。

もっともっと沢山の方々に観てもらいたい、今はそう思っています☆

来年度へ向けて、まずは…

ジョギングはじめます。
30歳からの体力づくりということで。やっぱり身体は資本ですから!

「更なる高みを!」  黒木 翔(くろき しょう)
公演が終わりました。長いようであっという間だった気がします。色んな方が観に来て下さり、色んな事があり、とても貴重な経験になりました。
改めて、ありがとうございますと伝えたいですね。やはり、何かを伝えたいという気持ちだったり、何かへの強い思いが、己を突き動かすなと改めて感じました。それが、よかったですね。

まだまだ、忙しい日々が続くので、気を抜かず更にパワフルに生きて行きたいと思います!

生きるぞー!

 
 
 
 

■編集後記■[高橋茶太朗]
◆「幻探偵2」公演終了しました。多数のご来場誠にありがとうございました。
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2011年12月14日(水)(27号)[15日(木)Rev.2)

 
 

「恋」  ロキ不二稿(ろき ふじわら)
公演が一週開いて、
久しぶりに古武道・杖の稽古に通う事が出来たり、
ヘルパー免許取得の教室に通い始めたりしながらも、
普段、夜明け前から深夜まで目いっぱい何かやっているので、
いつもよりかなり時間があった。
読書も映画鑑賞もめったにしない不二稿が
同居人二人(茶太朗・梅ちゃん)と猫まみれに寝転んで
たて続けて連日ビデオ鑑賞した。
昨日は夕方ジェット・リーのカンフーアクションを観て、
夜には梅ちゃんが観たことないと言うのでキューブリックのシャイニングを観た。
高尚な作品じゃないけれど、やっぱカンフーが好き!だぜ。
今朝、顔を洗いながら、まだジェットリーの姿が心臓の上辺りに浮かんでいて
あれ?これって恋してんじゃん?馬鹿でぇ~
と洗面台の鏡に映るアホ面に呆れたのであります。いまさら。
なんだかなぁ、心に隙間風でも吹いているのかい?

「恋は屁だ、脳の錯覚だ」(不二稿 語録より)

恋する人々を見下し切って生きてきた不二稿、
ただのひがみ根性だったのかい?
そう言えば、達観しているというより、憎んできた
自分の今世ではあるまい、仲睦まじく愛し合ったりしてる人々を
カップル見ると後ろからぶん殴ってやりたいと

いいんだよ、
いいじゃないか、
いろいろだ、
ねたみもひがみも
パッションのうちさ

けれど
舞台の不二稿は誰かに恋されたい
あの人に会いたい
あの人と会えば心奮い立つと
あの人に会えば切なく
心 慟哭すると

「2011年版『幻探偵2』公演の狭間の武道三昧(ドラゴンへの道)」  高橋 茶太朗(たかはし ちゃたろう)
公演の狭間の週で、ゆっくりできるかなと思いきや、なんやかんやでハードな週でした。特に11日の日曜日は最も Hard Day でした。
昼から空手の昇級審査をがあり、受けてきました。「下高井戸同好会」からは私と梅田くんが受けました。

日頃の成果を発表するのですが、基本や移動はまぁ大丈夫として、型もしっかり覚えているので、まぁ大丈夫。
問題は審査のメインイベントとも云える組み手。組み手とは平たく云ってしまうと、ルールのある殴り合いなのでして、当然、怖いです。
また我々真樹道場「下高井戸同好会」は普段、基本稽古が中心で、組み手の稽古をほとんどしないので(道場の支部々々でかなり稽古の内容が違うのです)、まさにぶっつけ本番で臨まなければなりません。
さらに、色帯は同じ色帯どうしの対戦で(私は現在黄帯なので、黄帯の方と対戦)、実力がないと「空手」にならず、単なる「どつきあい」という状態になりがちなので、余計に怖いのです。
もう組み手の順番が近づいてくるにしたがい、緊張はピークに。
幸いなことに、今回から方針が変わったのか、全員、黒帯の先輩が相手をしてくれました。黒帯の方だと、我々とは実力差もあり、大人気なく攻撃してくることもなく、上手に受けてくれるので(本当に幸いでした)、ややホッとしました。
が、受けてもらっていただけなのに、足の甲を打撲しました。こちらが攻撃していたつもりでも、やはり相手は黒帯、強い(頑丈?)です。
教訓:人の体(骨)は硬い!

夕方、帰り着いて、今度は最近習い始めた「杖(じょう)」と「居合い」の稽古です。「杖」はあまり知られてないかも知れませんが、宮本武蔵を破ったといわれる棒術です。
「杖」も型があり、初心者の型を3種類稽古しました。空手の型は相手は想定するものの一人で行うのに対し、「杖」の型は相手が斬りかかってくるのを紙一重でかわし、攻撃するといったものです。
普段は「木刀」vs「杖」なのですが、私みたいな初心者だと上手くできず、ゆっくりした段取りの動作になってしまい武道として成立しないのですが、その日は先生が竹刀で(しかも当たってもいたくない竹刀)、相手をしてくれたので、スピードアップ。
集中力を高め、先生の竹刀を寸でのところでかわしたつもりが、もろに竹刀を肩で受けてしまいました。もし刀だったら、ばっさり左腕を切り落とされた格好です。
教訓:竹刀で良かった!

因みに先生やずっと通ってらっしゃる生徒さん達が「居合い」の稽古で使っているのは本身です(ひょえぇ~怖いっ!)。
と、云う訳で(どういう訳ですか?)、「幻探偵2」は残すところ2ステ、気合いれてまいります。

「けん玉」  塔嶌 昭三(とうじま しょうぞう)
最近、幹生君は急にけん玉にハマり始めました。小さい頃に買った小ぶりなものしか持っていなかったので、「もっと大きいのが欲しい!」と言われ「けん玉位ならいいよ」と言ったものの、そう言えば街に、おもちゃ屋 なるものが無い。
玩具と言えば100円ショップかドン・キホーテ。ついでに言えば文房具屋もないので、100円ショップかコンビニである。
結局ちゃんとしたのが無いので、新宿の百貨店へ。1200円もする日本剣玉協会認定のを買わされてしまいました。
せっかくだから、有段者目指して頑張ってくれ!

「ワンウェイ・レディオ」  水口 真光(みずぐち まさみつ)
文章を書くのは面白い。たまにメンドクサイと思う時もあるけれど、やっぱり面白いと思う。 僕は子供の頃から作文を書くのが好きだった。作文の授業が嫌いだった友達は多く、特に男の子は皆だいたい嫌がっていたように思う。でも僕は女性的なのか女兄妹が多い家庭環境のせいなのか、わりと好きで授業以外にも勝手に書き、たいして悩んでもいないのに悩み事の告白めいた文章を書いたりして(……いやな子供だ)、当時の担任の先生に渡した記憶さえある。

作文好きは中学生になってからも続いて、バンドを組むことに憧れていた僕は音楽雑誌のメンバー募集欄を見ては手紙を書き、バンドなんか組みようがない遠い地方の見知らぬ女の子と延々手紙のやりとりだけしていた。その頃は返事が待ち遠しくてしかたがなく、ポストを開けて手紙がないと心底落ち込み、手紙があると頭が爆発しそうなくらい興奮した。

高校を辞めた時も、わざわざ退学の理由を手紙に書き、担任に渡したりした。でも、日記を書いたことはない。どうやら人に読んでもらうことを前提にして書くのが好きみたいだ。それにしても、なぜ文章を書くのが好きなのだろう。

文章を書くと、そんなつもりがなくても少し嘘が混ざる。人に読んでもらう文章にするため、感情や事実を整理したり構成し直したりするから、その文章を書き上げる為の仮面を被る。ドキュメンタリーみたいなもので、事実といいながらカメラを向けられた途端ちょっと演じてしまうような感覚があり、結果としてフィクションに近づくのだと思う。それが逆に自由になれる気がして、文字を綴るにしろ絵を描くにしろ、白い無地の紙とペンを渡されると(渡されなくても)ついウキウキして色々したくなってしまうのだろう。

しかし、なんだろうか。「言葉」の表現の面白さは分かるのに、評論とか哲学書とか言葉を道具としてフルに活用している物を読むと、面白いよりメンドクサイの方が勝ってしまう。言葉を道具として研ぎ澄ますよりは、会話みたいに適度にいい加減な方がむしろ豊かで様々なニュアンスがあり、面白いと思う。あ、そうか。ようするに僕は「物語」が好きなのだ。

考えながら書いていて自己完結してしまったが、しかし、ふと我に返って思う。この文章を、読んでる人っているのだろうか。週間オルガンヴィトーは読まれているけれど、こんな独り言みたいな個人的過ぎる文章では読まれず仕舞いでとばされてしまうかもしれない。でもあまり「よそ行き」っぽくない方が面白い場合も、……たまにはありますよね。たとえばあまり人が聞いていない深夜ラジオ放送のような親密な感じ。そうだ、僕は中学時代に文通もしていたけれど、好きなバンドがやっている深夜ラジオの番組にせっせとハガキを書いたりもしていたのだった。エコーズというバンドの「ワンウェイ・レディオ」という曲が大好きで、誰にも言えないことをラジオのDJに書き綴るみたいなイメージに憧れていた。文章を書くと、色々忘れていた記憶が蘇る。プルーストの「失われた時を求めて」とかも(僕には読むのが難しい本だけど)案外出発は、忘れてしまった人やものと出会いたいという、素朴な動機で書かれたのかもしれない。

「本当か嘘か」はさておき、いつか、ささやかでいいから自分の口からも誰かの心に届く物語が出てきたらと思う。
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「治れ体!」  梅田 喬(うめだ たかし)
休演中に空手の審査会に臨みました。
私は

『白帯』です!

オレンジ色の帯が欲しくて
なんかほら、カラーでお洒落じゃないですか?
個性出していかないとねっ☆

そんな甘い考えで臨んだせいか(本当は真面目にやってます)
しっかりと足を軽くねんざしたのでありました。
黒帯の先輩相手に組み手をしたのですが、
あんなに硬い人間知らなかったんですもん…
攻撃を受けてくれるのでローキックを一生懸命放ちましたところ、
自分の足が粉砕してたわけです。

気付くと道着の襟元に血がついており、
唇が裂けてました。
これは前日に乾燥の影響で切ったもので、全く空手とは関係ありませんでした。

実は左ひざにも爆弾を抱えており
青たんという痣を先週の舞台本番中につくっていたのでした。
こちらは組手・型の審査には全く影響がありませんでした。

そんなこんなで無事に昇級したとの連絡が先ごろあり、ホッとしております。
これでおしゃれボーイの仲間入りですね!
否、空手道のスタートラインに立ったわけです。
来年は組手をもっとやって丈夫な体をつくりたいと内心思っております。
相手蹴ってこちらがダメージを受けては話になりませんもんね。
とりあえず今週末『幻探偵Ⅱ』に間に合うように身体よ治れ~!

「今を生きる」  黒木 翔(くろき しょう)
昨日の夜遅くにおかんから幼馴染の親父さんが亡くなったと連絡があった。
生まれてから9才まで団地の同じ棟の3階と5階で暮らしていた。小さい時はいつも一緒に遊んでいた。家族ぐるみの付き合いで、オカン同士は親友である。僕等が小学四年の時、幼馴染のおじさんの転勤で嶋家は大阪に越していった。その二年後うちの親父が大阪に転勤になり後を追うように同じ市に引越した。

オカン曰く、やっぱ何かあるんやねうちらわー。腐れ縁やな。と…それから15年の月日が流れ、忘れかけていた記憶が蘇ってきた。

野球をやるきっかけになったのはおじさんがスポーツ少年団でコーチをしていたからで、大阪に越して来てからも、何度か野球の練習を見に来てくれていた。お家にお邪魔したときも、元気かとか何気ない会話をしたものだ。あー酒一緒に呑みたかったな。

おじさんはほんまにちぃの事を可愛がっていて、ちぃもおじさんの事が大好きで、危篤状態になって、ちぃが仕事を終えて駆け付けおじさんを呼ぶとおじさんはちぃちぃと意識を取り戻し、最後までちぃの名前を呼び続けて息を引き取ったそうだ。

ちぃ、葬儀にはいかれへん。帰ったら久々に会おう。お互いのやるべき事を全力でやろう。負けたあかん。負けへん。

おじさん。心からご冥福を御祈り致します。ありがとうございます。帰ったら呑みましょう。

 
 
 
 

■編集後記■[高橋茶太朗]
◆15日(木)不二稿京の記事を追加しました。
◆「幻探偵2」次回は最終週です。残席わずかです。お早めのご予約お待ちしております。
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2011年12月 7日(水)(26号)

 
 

「いろいろ」  ロキ不二稿(ろき ふじわら)
役者としての自信と、手薄さや未熟さに胸苦しい不安と。
不二稿の極端さは周知だが、いつまでも持て余す。
人並みのことが出来ぬ落ちこぼれの子供のまま、
人を見下したり、叩きのめしたりしながらあさましく生きてきた。
調和のとれた人物は出しゃばらず思慮深く美しい。
極端な者はその口から出る言葉で己の醜さを垂れ流す。

ああしかし、いろいろだ。

役者体が放つ魅力はいろいろだ。
醜さゆえの絶望的な悲しさも刃のうちだ。

「2011年版『幻探偵2』三週目」  高橋 茶太朗(たかはし ちゃたろう)
「幻探偵2」三週目終了しました。次回まで2週空くので、気力、体力など諸々落ちないよう維持したいです。
オルガンヴィトーでは、公演が始まってしまえば、まず稽古をするようなことはないので、
メジャーリーガー的? というか、落合監督的? というか、俺流の自己調整が要求されます。
日々イメージトレーニングで最終週に臨みます。
残すところ2ステ!
2011年を締めくくるに相応しい芝居にしたいと思います。

「茹でピーナッツ」  塔嶌 昭三(とうじま しょうぞう)
幻探偵2公演3週目も、なんとか終了しました。
最近、打ち上げのメニューに出しているのですが、前から作ってみたかった「茹でピーナッツ」なかなか好評です。
これは生の落花生が手に入らないと作れないのですが、売っている所を見つけたので買ってみました。
今まで食べた事のあるのは醤油で茹でたのや、中国人の作った八角で煮たのがありますが、ここはシンプルに塩だけで茹でたのにしてみました。
季節物なので、いつまで手に入るか判りませんが、有るうちは出そうと思っています。

「新しい傷」  水口 真光(みずぐち まさみつ)
芝居が終わった打ち上げの席で、ある先輩の役者さんから「お前は才能が無いから役者は諦めて、演出をやったらどうだ?」と言われた。

僕はその発言をした役者さんを深く尊敬し、信頼してもいる。だからこうして、そのことを文章にして書くこともできる。まさに他の人にではなく、その言葉をその人に言われたということが僕にとってはショックで、その日は悔しくて眠ることができなかった。

自分に演出ができるかどうか云々はさておき、僕にしてみれば公演の回数を重ねるうち、少しずつ自分の芝居がマシになってきているようなそんな気がしていたのに。「できる奴は初めからできるし、できない奴は所詮いつまで経ってもできやしないんだ」と、できる人間から宣告されてしまったかのようだった。「俺は無責任に思ったことを言う」などとその人は言ってもいたが、しかし自分の口にした言葉の重みはちゃんと分かっているのだ。たしかに酒に酔ってはいたが、その人は役者にしては珍しいくらい思慮深く理知的で、どんな時でも正直で誠実な人なのだ。だからこそ心底落ち込んだし、大きな傷をつけられもした。

そういえば、僕は以前にも似たような経験をしたことがある。それはとある大学の、演劇サークル上がりの劇団を手伝っていた時のことだった。そこはまだあまり名の知れていない小さな劇団だったが、一人とんでもなく魅力的な才能の塊のような男がいた。彼はまだ若く僕よりも年下だったが、既に役者として円熟さえしているようであり、舞台上で自由に肉体と感情を解放させ、そこにいるすべての人間を魅了していた。彼の演者としての美しさは殆ど暴力的で、僕はその場に立っていることができず、トイレに駆け込み震えが止まらない体を抑え続けた。自分の存在自体が恥ずかしくて堪らず、醜さに吐き気がした。僕はその時はじめて恋愛でさえ経験したことのない感覚、嫉妬という感情を知った。

強い光は闇を掻き消す。光を放つ人間は、人に明日を生きる希望を与えるが、光を望む人間の明日を絶望させもする。その時の大きな傷は、今も胸の内にはっきりと残っている。でも、俺はまだ生きているし立っているのだ。傷つけたり、傷つけられたり、生きることそれ自体が闘いの連続なのだろう。

ある格闘家が、絶対不利と周囲から言われていた試合中「そうはいかねぇぞ、そうは」と、心の中で呟き続けていたのだそうだ。僕はその話が好きで、よく思い出す。それでその試合はどうなったのか、重要なことなのに何故か勝敗は覚えていない。きっと僕がその話が好きなのは、勝敗ではなくその人物の反骨、ありようそのものだからなのだろう。僕もまた、日々押し潰されそうな自分を支える為「そうはいかねぇぞ!」と心の中で叫んでいる。

それにしてもしかし、自分の本当にやりたいことというのを選び、生きることは面白いと思う。眠れない夜を過ごす苦しいこともあるが、そうして生きていく中で、人とぶつかり関わっていくことはやっぱり面白いのだ。新しい大きな傷に感謝しつつ、震える足を叩き、また舞台に立ちたいと思う。
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「二週間後へ」  梅田 喬(うめだ たかし)
次の『幻探偵Ⅱ』は二週間後になります。
随分空くので、台詞や段取りを忘れないようにしなくては…
5回の公演を終え、芝居はどんどん良くなっていっているのを感じます。
自分もそうですが、良い意味で欲が出てもっと上を目指している感じ。
まさに芝居が進化しているようです。
それと並行して気温は下がり、水温のハードルも上がっていっています。
こうなったら、水と役者の真剣勝負です!
かかってこいや!
適温で。

「Human Error」  黒木 翔(くろき しょう)
巷で噂のメッセージソング土曜日に聴きたかったが本番だったので、行けず、聴いてきました!
うん。やはり色んな思いがこみ上げてきた。
自分に今何が表現出来るんかなー。
自分のやるものが少しでも他の人の明日への活力になれば、どんなに幸せかな。
そういう人になりたいな。
世の中に向けて怒りと愛を込めてのメッセージソング 「Human Error」

 
 
 
 

■編集後記■[高橋茶太朗]
◆「幻探偵2」第三週目、無事終えることができました。
◆いよいよ次回は最終週です。残席わずかになってきつつあります。お早めにご予約お待ちしております。
◆このコーナーに対するご意見、ご要望、苦情などはこちらから。   クリック   するとメールソフトが起動します。

 
 

 
 

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